2026年は、出島のオランダ商館医フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトが、江戸参府に随行して200年の節目の年に当たります。
江戸参府とは、貿易継続のお礼の目的で、オランダ商館長が江戸城へ赴き、江戸幕府の将軍に献上品を携え拝礼する旅行のことです。シーボルトは、1826年に実施された商館長ステュルレルの江戸参府に、物理学や薬学に長けた助手ビュルガーとともに随行しました。
1826年2月15日(文政9年1月9日)、同僚や知人、近隣の住人など、多くの人々に見送られながら出島を出発したオランダ使節一行は、143日間かけて業務を遂行し、同年7月7日(5月3日)に無事帰着しました。
この、歴代で最も長い月日をかけて行われた1826年の江戸参府で、シーボルトは、日本各地を自らの足で散策し、多くの人と出会い、門人や弟子たちの協力を得ながらたくさんの博物資料を採集しました。
嬉野で温泉に入り、各地の美しい景色に感動し、親切な人々との交流に心を和ませ、時には不機嫌な商館長への不満をこぼしたり、彼が記した江戸参府道中の記録には話題が尽きません。
江戸参府はオランダ商館員にとっても、日本人にとっても、交流ができる貴重な機会でした。記録に記された双方の交流の様子を見ていると、またとない機会を、最大限素晴らしいものにするために行われた、思いやりの行動の数々に感嘆します。
出島では、江戸参府の中で、彼が道中手に入れた資料や、オランダ使節一行が日本人に贈ったプレゼント、使節一行と日本人双方の歓待の様子にスポットを当てた企画展を開催します。200年前の特別な旅行に思いを馳せてみませんか?
会期 2026年7月3日(金)~9月6日(日)
場所 出島内 十六番蔵2階 企画展示室
詳しくは企画展ページをご覧ください
(出島復元整備室 学芸員 和田奈緒)
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