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シーボルト来日200周年 Vol.11 シーボルトの帰国 – 【公式】出島〜dejima〜

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2024/02/01 シーボルト来日200周年記念コラム
シーボルト来日200周年 Vol.11 シーボルトの帰国

出島内外での調査や多くの学者との交流を経て、シーボルトの出島赴任中の日本研究は非常に実りのあるものとなりました。文政11年(1828)、任期満了につきいよいよ帰国する際、ご禁制の地図等を持ち出そうとした、いわゆるシーボルト事件が起こります。長い取り調べの末、彼と関係があった人々に処罰が下され、彼自身も国外追放と再入国の禁止を言い渡されました。

 大変な目にあっても彼の日本研究への意欲は全く衰えませんでした。文政12年(1829)にオランダに帰国すると、早速日本で集めた膨大な資料を材料に研究を進めます。日本についての本格的な研究書である『日本』や、『日本植物誌』をはじめとする数々の研究書の出版、資料展示などを行い、日本の姿をヨーロッパに紹介しました。

 シーボルトが帰国後に研究拠点としたオランダのライデン、ここには彼が日本研究を行った住居であるシーボルトハウス(日本博物館として公開)をはじめ、彼のコレクションを所蔵する施設が多数あり、自然科学に関する資料はナチュラリス生物多様センター、日本の歴史文化に関する資料はライデン世界博物館、植物に関する資料は腊葉館やライデン大学附属植物園で所蔵・公開されています。

 彼のコレクションは、日本でも折に触れて里帰り展示が行われています。日蘭交流400周年の節目であった平成12年(2000)には、シーボルトが出島からオランダに送り、その後も現在までライデン大学附属植物園で育成されている植物の中から5種の植物が出島に里帰りし、育成が開始、季節ごとに色々な表情を見せてくれます。

 膨大な資料の中には、現在は使われなくなった道具や絶滅してしまった種の標本も。シーボルトは当時のヨーロッパに未知の国「日本」を伝えただけでなく、いまなお現代の私たちに江戸時代の日本の文化や自然を伝えて続けてくれています。

(長崎市 出島復元整備室 学芸員 和田奈緒)

出島表門橋公園内シーボルト・ボタニカル・ガーデン
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